金剛院(こんごういん)は、神奈川県横浜市磯子区にある高野山真言宗の寺院。山号は医王山。本尊は薬師如来。

歴史

開創時期には複数の説がある。『新編武蔵風土記稿』によると、長誉により開山され、1696年(元禄9年)1月15日に入寂したとある。横浜市史稿にも、元禄の頃に長誉により創立されたとあるが、1633年(寛永10年)の関東古義真言宗本末帳には宝生寺の末寺として記されている。旧家の過去帳の調査では長誉以前に少なくとも3代の住職がいたと見られ、長誉は堂宇を整備した中興の住職であると考えられる。1745年(延享2年)の根岸領書上には医王山金剛と記され、院号は用いられていない。天保年間(1830年~)に記された『新編武蔵風土記稿』では璃瑠山金剛院として、寺号を用いない表記となっていることから、この間に寺号に変更があったものと考えられる。1909年(明治42年)12月25日、達家本浄が17世住職に入山。1918年(大正7年)、火災により建物や文書などを焼失。1932年(昭和7年)、農家を買い取り本堂を再建した。1975年(昭和50年)には本堂を改築、翌1976年(昭和51年)には大黒天の堂と地蔵堂を改築した。67年間にわたり住職を務めた本浄は、1976年11月15日に99歳で入寂した。2003年(平成15年)には新たな本堂が竣工した

境内

汐見台と滝頭を結ぶバス通りに並行する旧道(大黒通り)に面する。山門手前には、1938年(昭和13年)に磯子区養豚組合により建立された養豚供養塔がある。敷地には金剛保育園が併設されている。

仏像等

本尊は高さ21cmの薬師如来の木造の座像で、厨子には日光菩薩・月光菩薩の彩色画が描かれている。このほか、阿弥陀座像・阿弥陀立像、聖観音菩薩像、弘法大師像が安置されている。1989年(平成元年)には薬師三尊立像を新たに安置し、「夢薬師」と命名した。地蔵堂内には3体の石地蔵、大黒天堂内には福徳大黒天像と子育地蔵尊、厄除不動尊、二童子像が祀られている。横浜磯子七福神の大黒天の札所として、毎年元日から1月15日までは七福神巡りの朱印が用意される。

交通

  • 横浜市営バス・京浜急行バス 仲久保バス停より徒歩3分

脚注

参考文献

  • 磯子区観光協会『磯子七福神めぐり』1992年1月5日、12頁。 
  • 磯子区制50周年記念事業委員会『磯子の史話』1978年6月30日、387-391頁。 
  • 「岡村」『新編武蔵風土記稿』 巻ノ78久良岐郡ノ6、内務省地理局、1884年6月。NDLJP:763986/43。 

外部リンク

  • 夢薬師 金剛院

金剛院 京都府舞鶴市 三重塔 室町時代 榧の木(かやのき)巨木有り 静地巡礼

金剛院

金剛院。戸田市氷川町にある真言宗智山派寺院

金剛院 京都舞鶴港ちょいたびサイト

別当金剛院